2010年 12月 31日
おおみそか |
今年はおおみそかをベルリンで過ごすことになりました。
でもきっとどこの街でも、この日は街全体がすこしずつゆっくりな時間に変わっていくんですね。
おおみそかには、同じだけの長さの時間が、いつもよりゆっくりと流れていきます。
この街のひとたちはおおみそかになると、
そこらじゅうで花火を打ち上げるようです。
それぞれのおうちの庭や、街の広場やすぐそこの交差点や、
どこでもかしこでも街じゅうで、唐突に打ち上がってびっくりします。
みんなで一緒になっておんなじふうに、やってくる新年をお祝いしています。
そんななか、とある庭で、手軽な吹き上げ花火を楽しんでいる家族を見かけました。
時間のゆっくり流れる日の、なんでもない真っ暗な庭で、
大人もこどももおんなじ強い、花火の光に照らされています。
光は色を変え明るさを変え、いろんな表情をみせるのですが、
なんだか不思議と、その庭は時間が止まったようにも見えるのでした。
花火が灯りを吹き上げ続けているあいだは、時間が止まっているような、
そういうふうに見えました。
それは極寒のベルリンの街の、
なんだか手の中にすっぽりおさまりそうな、
そのままずっと大切になってしまいそうな、
あたたかな光景だなと思いました。
そういうような気持ちでみなさんに、今年も一年どうもありがとうをいいたいです。
ありがとう、また来年もどうぞよろしくおねがいします。
by amadatasuku
| 2010-12-31 23:59