
お昼になるとおなかがすきます。
おなかがすきますと、集中力がなくなります。
集中力がなくなりますと、いま考えなきゃいけないこととは、全然ちがうことを考えます。
窓からワシが入ってきて、するどい爪のついた指で掴んでぶら下げているそれは、僕が家に置き忘れてきたお弁当じゃないか!
とかゆうことを平気で想像していたりしますから油断なりませんよ。
お弁当を、ワシが持ってきてくれたらいいな、かっこよくて。
タカでもいいよ。
窓の外で、ワシだかタカだかが、
「(ばさばさっ)おい。おまえ。おい。ごしゅじんの。おまえ。おまえごしゅじんだろ」
と、ホバーリングをするヘリコプターのように浮かびながら、こちらを見ています。
僕はワシ(タカ)のごしゅじんなので、窓を開けてお弁当を受け取ります。バサバサッ。
ごくろうさん。
お弁当は、
うさぎがぴょんぴょん持って来るより
りすが二匹でせっせと持って来るより
ワシがはばたいて持ってくるのがいいな。
うさぎが背中にかつぐより
りすが慎重に運ぶより
ワシがお弁当を包んだクロスの、結び目のところを律儀に掴んでぶら下げて運んでくるのがいいな。
「お届けもの」感があるからね。
そうゆうことを平気で想像していたりしますから油断なりませんよ。
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