それがたくさん

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深夜3時にコンビニで意味なくシャーペンの芯を買ってみた。
なんかおもしろいかなと思ったけど、意外とふつう。
芯を全部取り出して、束にまとめてひと思いに半分に折るときの、「ブチブチブチ」という感触を想像しながら帰る。
芯の一本一本が折れる音たちの、細かな時間差の集まり。「ブチ」と「ブチ」のあいだにわずかな余白が挟まっている。それがたくさん。
実際には芯は折らない、もったいないから。

あ、と思ってスーパーの、そうめん売り場を思い浮かべる。
そうめんを同じように、ひと思いにふたつに折ったらどんな感じがするだろう。ひと束でなくて、ひと袋。

信号待ちでくしゃみが出る。くしゅん。
夜の横断歩道を上から見るとシマシマがはっきりしてきれいに見える。自分の視点が頭上に浮かんでるところを想像する。
黒と白の横断歩道と、端っこに僕の頭が。くしゅん。くしゃみをする。
視点はもっと上空へ昇る。点々とたくさんの横断歩道、それぞれに信号待ちの男の人がひとりずついる。コンビニ帰りの。
彼らがいっせいに(ひと思いに)くしゃみをする。
ざばん。
上空へ昇るとたくさんの「くしゅん」は束になって「ざばん」に聴こえる。
や、予想だけど、たぶん。


 
by amadatasuku | 2017-01-30 03:19

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