2017年 01月 27日
さいきんのおばけ観 2017年1月 |
電柱のかげになる、むこうがわに、もこもことした棒のような。
そのおばけは、こちらを見ているの、だろうかな。
それがおばけだというのはわかる。
そうなんだけれども、目? のようなもの。 がほんとうに目で、
それがほんとうに僕の存在を捉えているのか、判然としない。
とにかくそのおばけは電柱のかげでからだをかしげて、
僕のことを感じているような、気配がある。
こんなにもはっきりと見えているのに、たしかなことはひとつもない。
気配を感じているらしい気配が、僕と彼のあいだを埋めるように漂っている。
やがてドライアイスのスモークを払うみたいに横から風が吹いて、
気配が流れてハッとする。
いまなにを考えてたのか、忘れてしまう。
by amadatasuku
| 2017-01-27 23:46